8月27日開催「けんせつ小町に会おう!現場見学と座談会」を開催しました!
令和8年8月27日(木)、女子学生を対象としたイベント「けんせつ小町に会おう!工事現場見学と座談会」を開催しました(主催:山口県、共催:国土交通省中国地方整備局山口河川国道事務所、(一社)山口県建設業協会、後援:山口県教育委員会、山口県地域を支える建設産業担い手確保・育成協議会)。
このイベントは、建設業で働く女性技術者・技能者など「けんせつ小町」との交流や工事現場の見学を通じて、建設業に対する女性の理解と関心を高めることを目的に実施しています。
今回は、徳山商工高等学校から46名、徳山工業高等専門学校から15名、萩商工高等学校から2名の計63名の女子学生が参加しました。山口県のインターンシップ生2名も加わり、建設業や行政の現場で活躍する「けんせつ小町」19名(民間企業11名、行政8名)と交流しました。

午前中は、岩国市室の木町で進められている「岩国・大竹道路改良工事現場」を訪れました。
岩国・大竹道路は、広島県大竹市小方から山口県岩国市山手町までを結ぶ延長9.8kmの幹線道路です。一般国道2号の交通混雑の緩和や交通安全の確保、広島県と山口県の広域的な連携・交流の促進を目的に整備が進められています。全体の工事進捗率は、令和8年4月時点で約41%となっています。

当日は参加者を3グループに分け、順番に3つの会場を回りながら、建設現場で活用されているさまざまな技術や機械を見学・体験しました。
最初に見学したのは、洋林建設(株)による遠隔操作バックホウです。コベルコ建機日本(株)から遠隔操作システムについて説明を受けた後、現場近くに設置された「コックピットハウス」で、実際にバックホウを遠隔操作する様子を見学しました。
コックピットハウスでは、操縦者が現場の映像を見ながらバックホウを操作します。学生たちは、現場の映像と操縦者の動きを見比べながら、遠隔操作による施工の様子を熱心に見学していました。遠隔操作による施工は、現場への移動時間の削減や省人化につながるほか、災害現場など人が立ち入ることが難しい場所での作業にも活用が期待されています。


続いて、(株)ミヤベからは、建設現場での熱中症対策について紹介がありました。空調服やミストファン、クーラーの効いた移動式休憩所など、さまざまな対策グッズが展示され、学生たちも実際に体験。「涼しい!」と驚きの声を上げていました。


井森工業(株)からは、GNSS(衛星測位システム)を活用したICT建機による施工について説明がありました。衛星から得られる位置情報などを活用し、設計データに沿って正確に施工できる仕組みについて、モニターを見ながら学びました。その後、若手オペレーターが実際にICT建機を操作し、土砂を掘削する様子を見学。ICT建機では、掘削する位置や深さを設定できるため、経験の浅いオペレーターでも、設計どおりの施工を行いやすくなることが紹介されました。学生たちは、若手オペレーターによる実際の施工を間近で見ながら、ICT建機の仕組みへの理解を深めました。


さらに、(株)サーデックからは、最新の測量機器「LRTK」を紹介。タブレットを使って地形を測量し、点群データを取得したり、距離・面積・土量などを短時間で計測したりできることが実演されました。身近なタブレットやスマホが高精度な測量機器になることに、学生たちも関心を寄せていました。

最後に見学したのは、(株)キンシュウによる大型ドローンの資材運搬です。
建設現場では、資材を運ぶことも重要な仕事の一つ。今回は、1本約30kgの杭2本、計約60kgをドローンで運搬する実演が行われました。これまで人が担いだり、モノレールを設置したりして運んでいた資材を、ドローンで運搬することで、人手不足への対応や作業の効率化が期待されています。大きなドローンが60kgの荷物を吊り上げて飛び立つと、その迫力に学生たちも見入っていました。さまざまな最新技術や工夫が取り入れられている現場を見学し、学生からは「思ったより時代が進んでいる」といった声も聞かれました。

現場見学を終えた後は、シンフォニア岩国へ移動し、昼食を挟んで座談会を行いました。
座談会では9つのテーブルに分かれ、20分×4タームで「けんせつ小町」が順番にテーブルを移動しながら、学生たちと交流しました。

話題は、仕事の内容や資格、高所作業の有無、災害時の対応など、建設業ならではの疑問から、休日や有給休暇、転勤、仕事とプライベートの両立など、就職後の生活をイメージできるものまでさまざま。また、「女性は職場にどのくらいいるのか」「男性とどのように仕事をしているのか」といった、女性ならではの気になることについても話が弾みました。学生からの質問に答えるだけでなく、「けんせつ小町」から自身の経験や職場の様子を紹介する場面も多く、終始和やかな雰囲気の中で交流が行われました。

徳山商工高等学校3年生の内田さんは、「一人暮らしや残業、男性が多い現場での働き方など、実際に働くうえで気になっていたことを聞くことができました。昔と比べて働く環境がどのように変わってきたのか、今も残っている課題など、女性同士の座談会だからこそ聞ける話もあり、プライベートなことも含めて楽しく交流できました。働く女性の皆さんが明るく、いきいきと仕事をされていることを知り、自分も安心して建設業に進めそうだと感じました」と感想を話してくれました。

徳山工業高等専門学校1年生の小林さんは、「民間企業や行政など、さまざまな立場で建設業に携わる人の話を聞き、将来働く姿を具体的にイメージできるようになりました。これまで建設業は『建物を建てる仕事』というイメージが強かったのですが、実際には予算を考えたり、指示を出したり、さまざまな職種や役割があることを知り、建てるだけではない仕事の面白さを感じました。私は西洋建築が好きなので、将来はそうした建築にも携わってみたいと思っています。今回の経験を進路につなげていきたいです」と今回のイベントを振り返りました。
けんせつ小町の皆さんからもコメントをいただきました。

住吉工業(株)の緒方さん
「民間企業と行政では取得しておくとよい資格や働き方にも違いがあることから、良いところや大変なところを、行政のけんせつ小町の方とそれぞれの視点で紹介しました。建設業は男性が多く、怖そうな職場というイメージを持っている学生さんもいましたが、昔と比べて女性が働きやすい環境も整ってきていますし、男性も優しいです。建設業といっても現場の仕事だけではなく、建設ディレクターなどさまざまな仕事があります。いろいろな働き方があることを知ってもらえたらと思います」

協和建設工業(株)の田中さん
「男性と女性の割合や、若い世代と年配の世代の割合などについての質問があり、まだまだ建設業は男性のイメージが強いのだと感じました。最近では、女性トイレやエアコンの効いた更衣室など、女性が働きやすく、使いやすいような配慮も増えています。昔より建設業で働く女性も増え、男性もできることは任せてくれるので、女性だからと構える必要はありません。安心して建設業にチャレンジしてほしいと思います」
実際の工事現場で最新の技術や施工の工夫に触れ、建設業界で働く女性の生の声を聞くことで、建設業の仕事の「今」を感じることができた今回のイベント。現場の仕事から働き方まで、建設業にはさまざまな仕事や可能性があることを知り、将来の進路を考えるきっかけとなったのではないでしょうか。

本協会では、今後も国や県と協力しながら、建設業の魅力を発信するとともに、女性が安心して活躍できる環境づくりや、将来の担い手の確保・育成に取り組んでいきます。
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